1951年アメリカ・ペンシルバニア生まれ。大学を中退後、スタンダップ・コメディアンとして活動の後、1982年に『ラブ IN ニューヨーク』で映画デビューを果たす。1988年にティム・バートン監督の『ビートルジュース』で人気を高め、翌年『バットマン』のブルース・ウェイン役でスターとなった。その後、『ザ・ペーパー』(94)、『ジャッキー・ブラウン』(97)、『アウト・オブ・サイト』(98)など数々の作品に出演、2014年には『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でアカデミー主演男優賞にノミネートされた。近年では『スパイダーマン:ホームカミング』(17)で演じたヴィラン、バルチャー役で知られ、『モービウス』(22)にも同じキャラクターで登場している。その他の作品に『スポットライト 世紀のスクープ』(15)、『シカゴ7裁判』(20)などがある。
1956年アメリカ・ニュージャージー生まれ。ニューヨーク大学で映画学の学位を取得し、卒業後すぐにプロダクションの仕事を始めた。1986年『ヴァンプ』の脚本・監督としてデビューを果たし、いくつかの監督・脚本作を経て、2006年、脚本を担当した『16ブロック』で評価を高めた。その後、『メカニック』(11)、『エクスペンダブルズ2』(12)などの脚本を担当し、『イコライザー』シリーズ(14・18)では、脚本と製作で参加している。その他の作品に『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』(16)、『マグニフィセント・セブン』(16)などの脚本を手掛けている。
『イコライザー』シリーズや『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』で知られるリチャード・ウェンクの脚本が完成した時に、ベトナムの血も流れていて、格闘技の才能もあるマギー・Qが演じるアンナに対抗する、強力なキャラクターを表現できるキャスティングが必要となった。そのため、マイケル・キートン、サミュエル・L.ジャクソンの起用が早くから決められた。撮影現場でマギーと共演した感想をサミュエルが語る。「マギーは凄かったよ。彼女のアクションには、身体的能力に加えて、過去に負った心理的な傷も抱えている姿が感じられた」
マギーがつけ加える。「相手がサムで良かったわ。すごく自然な流れで撮影に臨むことができて、撮影がとても楽になったからね。師弟や親子の様な間柄でもあるけど、2人は友達でもあるのよ」
さらにマイケル・キートンとの共演をマギーが語る。「彼は伝説的な俳優よ。私たち2人のキャラクターのやりとりで気に入ったのは、2人が知恵比べをしているところね。アンナはとてもインテリで、彼もそうなのよ。その点で彼は、彼女ほど自分に合う相手に会ったことがないと思うわ。そこが2人の関係の核心部分ね。どちらが相手より優位に立つか、それをどんな方法でやり遂げるのか。まるで絶え間なく続くゲームみたいに、何が起きるか想像ができない。最後まで、誰がどんな決断を下すか分からないのよ」
アクション主体の本作で、監督のマーティン・キャンベルが、登場人物の人間関係をそこまで気にするとは思っていなかったとマギーは語る。「このような関係をどう築いていくか、彼はとてもこだわっていたわ」
監督の狙いは、サミュエルがまとめている。「この映画は俳優同士のアンサンブルでできている。それこそが見どころなんだよ」